~わたしが、わたしに還る場所~

球磨盆地は、宇宙から観ると月に見える。九州の中に太陽と月がある。太陽は阿蘇カルデラで、月は球磨川の恵みが潤す球磨盆地。そして、古代から球磨盆地の祈りの中枢を成すのは雨宮の森。
ここには雨乞いの神様が祀られており、現在では、毎年の12月第2日曜日になると、子どもみこしや永江臼太鼓踊りが奉納されている。
この高さ35Mの雨宮の森自体が、水田に囲まれ、ポツンとある3角形のピラミッドのような形状。森の中は小高い積み石(大岩)を土が覆い、これらを取り囲む木々は鬱蒼とした空間を創り”トトロの森”として親しまれている。
しかし、森の中に一歩踏み入れると空気は凛とした冷たさを感じる神秘的な場所だ。神社の裏には巨石のトンネルがあり、くぐると「幸せを産む」「安産」「金を産む」と言われている。明らかに祈りの祭祀場所であり、巨石遺構だ。球磨盆地にある、いのりの中心的な存在、それが雨宮の森である。
ゆっくりと目を閉じ、大きく息を吸う。
静寂に包み込まれる。
わたしが、わたしに還る場所。
わたしが、わたしを取り戻す場所だ。


