代表理事 坂元英俊の紹介
農林水産省の外郭団体である財団法人日本農業土木総合研究所研究員として、全国の農村地域計画などの策定に携わった後、民間のコンサルタントで九州各県の地域振興計画や特産品等のブランド開発を行う。
平成10年10月、福岡県八女郡星野村・財団法人星のふるさとの専務理事に就任。財団で運営していた星の文化館、茶の文化館、星のふるさと公園に加え、商工会運営のレストラン湖畔・池の山キャンプ場、村営の星野温泉・池の山荘を統合して、地域と行政と財団が連携した村づくりに取り組み、数々の事業展開で財団の黒字回復と観光入り込みの増加を果たした。
「ゆっくり・のんびり 阿蘇大陸」の実践
平成13年10月、熊本県と阿蘇郡市8市町村で設立された財団法人阿蘇地域振興デザインセンター(以下、阿蘇DCと呼ぶ)の事務局長に全国公募で就任。
“素顔の阿蘇の発見”をキーワードに、自然・歴史・文化を体感するエコツーリズム、農村で時間を過ごすグリーンツーリズム、温泉街・商店街を楽しむタウンツーリズムを総合した阿蘇カルデラツーリズムと広域的な公共交通網を組み合わせた「スローな阿蘇づくり」を推進し、熊本県、市町村行政、観光協会、温泉旅館組合、商工会などの各種団体、民間の人々との協働で滞在交流型観光のしくみづくりを行ってきた。
32の交流地域の中でも、代表的な商店街地域の再生として、阿蘇市門前町商店街があげられる。
また、国の補助金の多くを申請し、大分県竹田市、宮崎県高千穂町と県境を越えて連携した阿蘇くじゅう観光圏は、観光地域づくりと滞在交流型観光の観光庁モデル地域となる。観光圏で滞在交流を図り、阿蘇ジオパークで阿蘇本来の火山と地形を魅力的に見せる連携展開は、阿蘇DCが観光振興・地域振興・阿蘇国立公園の広域的な取り組みのリーダシップを取って、進めてきたからである。
平成23年3月の九州新幹線鹿児島ルート開業時から1年間は、8年の歳月をかけて作り上げた「スローな阿蘇づくり」を博覧会形式の広域連携プロジェクトに組み立て「阿蘇ゆるっと博」*を開催した。
地域づくりと観光と公共交通を統合化した滞在交流型の観光戦略の実践と九州の観光振興に寄与した功績で、平成23年10月、観光庁長官表彰を受賞している。
平成24年10月からは、これまで培ってきた観光地域づくりを全国の観光地域に役立てていきたいとの思いから、阿蘇DCを退任。観光庁が復興支援で展開している東北観光博(阿蘇ゆるっと博がモデル)のアドバイザーや観光圏中核人材育成事業の委員を務めながら、地域づくりと滞在交流型観光の研究と実践を行っている。 平成26年度には、京都府の海の京都をブランド観光圏としてたちあげた。
平成28年6月から一般社団法人島原半島観光連盟の専務。
平成29年には、雲仙温泉郷(小浜温泉・雲仙温泉・島原温泉)と九州中部の温泉横軸(阿蘇・湯布院・別府)を意識した長崎市茂木港~雲仙市小浜港間の交通実験を行い、長崎新幹線の全線開通後の定期航路化やJR諫早駅~島原駅(島原鉄道)沿線の観光地域づくり(神代・多比良商店通り)、島原半島花街道など既存の観光施策も踏まえた3市(島原市・雲仙市・南島原市)での展開を行った。
平成31年4月から、一般社団法人地域観光研究所の代表理事やムラたび九州の法人化を図り、理事になるなど、観光と地域ツーリズムの融合を図っている。
学歴 | 東京農業大学 農業工学科卒業 |
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略歴 | 1979年 財団法人日本農業土木総合研究所 研究員(東京都) 1982年 九州民間コンサルタント会社(熊本県・福岡県) 1998年 財団法人 星のふるさと 専務理事 (福岡県八女郡星野村) 2001年 財団法人 阿蘇地域振興デザインセンター 事務局長(熊本県と阿蘇1市7町村連携) 2012年 株式会社 マインドシェア 観光地域づくりプロデューサー 2016年 一般社団法人 島原半島観光連盟 専務 2019年 一般社団法人 地域観光研究所 代表理事 国の表彰 2011年 観光庁長官表彰(個人)阿蘇地域の観光振興と地域づくりおよび |
観光振興・地域振興に 関する主な役職経験 | 組織運営および事業実施 公的委員等の経歴 |
著書・文献等 | 「東北12の物語」(2013年3月:観光庁) |